太ももの前が硬い・腰痛・引け腰・腰回りが膨隆している -大腿四頭筋のストレッチ-

ストレッチ
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本日のお題

太ももの前の筋肉、大腿四頭筋のストレッチについてです。

 

この記事を書いた人

小走り

大阪生まれ。奈良育ち。
理学療法士。総合病院で約4,000人の外来・入院・在宅訪問の患者さんのリハビリを実施。健康や痛みには靴が欠かせない事に気づく。医療用インソールの取り扱い認定を取得し、現在シューフィッターを取得する為奮闘中。

他にもこんな勉強してきました【修了証等】

 

趣味はランニング、映画鑑賞、投資、嫌いな食べ物はありません!

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概要

筋肉の特徴

まず、筋肉の特徴を知って頂いた方がいいかなと思い簡単に説明させて頂きます。

 

大腿四頭筋 quadriceps femoris だいたいしとうきん

大腿直筋rectus,外側広筋vastus lateralis,内側広筋vastus medialis,中間広筋vastus intermediusからなる大きな下肢の伸筋で,大腿骨の前面および両側面を被っている.大腿直筋のみ骨盤に起始を持つ.

(渡辺 2010: 270-1)

 

四頭筋というくらいなので4つありますね。

この中のポイントは大腿直筋のみ骨盤から筋肉が開始していると言う特徴です。

他の3つの筋は膝関節のみ跨ぐのに対して、この大腿直筋のみ股関節と膝関節を跨ぎます。

この知識はストレッチをする上で非常に大切です。

つまり大腿直筋を伸ばしたい場合は股と膝関節の2つの位置関係を考えないとなりません。

2つの関節を跨ぐので「二関節筋」と呼ばれたりします。そのままですね!

 

何に影響?

腰痛

関節は全て繋がっており、硬い関節があれば他の関節がカバーをします。

この場合、股関節が硬いと近くにある腰の関節に大きく影響がでます。

勿論、膝も近いので、膝の痛みに繋がる可能性もあります。

 

引け腰

股関節を跨ぐ筋肉ですので、そこが硬いと腰が起こせません。

引け腰となり歩行効率が落ち、歩容やスタイルなどの見た目にも影響します。

 

腰回りが膨隆

まず腰が引けている状態は太ももの前の筋肉が短くなります。

そして、必要以上に使い続けて太ももはパンパンになります。

加えて、引け腰の状態はお尻を突き出す姿勢です。

お尻の筋肉も働きにくい姿勢となります。

働かない筋肉は膨隆してしまいます。

使えている筋肉は引き締まって細くなります!

 

方法(単関節筋:筋肉が関節を跨ぐ数が1つ)

外側広筋vastus lateralis,内側広筋vastus medialis,中間広筋vastus intermedius

方法は様々で、今回は1部をご紹介させて頂きます。

まず、大腿直筋を除く膝関節のみ跨ぐ3つの筋に対してです。

対象者:膝を曲げる時、途中で太ももの前に突っ張りを感じる方。

  • ストレッチしたい方の脚を膝立ちで椅子に立つ。
  • お皿は椅子から出してすねの上の方の骨で受ける。痛いのでクッション等で調整。
  • 突っ張る所まで膝を曲げる。
  • そこから膝を伸ばそうとする。角度は変化させないでその場で力を入れるイメージです。
  • これを5秒間力を入れ続ける。
  • 5秒経てば、力を緩め少し膝を曲げる。
  • これら一連の繰り返しで少しずつ曲げる角度を増やしていく。
  • 痛みが強ければ、角度を変えないで何度か力を入れる→緩めるを繰り返す。

 

方法(二関節筋:筋肉が関節を跨ぐ数が2つ以上)

大腿直筋rectus

そして、股関節と膝関節を跨ぐ筋肉です。

対象者

  • 膝の関節には問題なく、最後まで曲げられる。
  • 太ももの前の筋肉が硬い。

図は左側太ももをストレッチ。

テーブルなどで片脚を出せそうなうつ伏せになれる場所。

注意点

  • 水色はタオルです。お腹の前方、左右の腰骨に当て、腰が反りすぎ無い様にする為です。
  • 紫は箱など踵が上がる様に踏めるもの。足が滑らない様にする為です。
  • 箱は無くてもいいですが滑るかもしれません。頑張って踏ん張ってください!笑

タオルはめんどくさいかもしれませんが、腰を悪くする可能性があるので準備してください。

左足首に紐など(図では青)を括りつけて両手で膝が曲がる方に引っ張って下さい。

足首の皮膚などの損傷には十分に気を付けてください。

 

別法

Sandra CammannによるPixabayからの画像

この画像のポーズも同じ効果を期待できます。

ただ、非常に硬い方はこのポーズになるのが大変です。

写真でも股関節~太ももが少し浮いていますが、硬い方はもっと浮く事になります。

膝の近くに集中して圧が加わるので、痛い方はタオル等で調整が必要です。

 

まとめ

ストレッチは関節を動かして行われます。

その時に、関節を1つ跨ぐ筋肉と2つ以上跨ぐ筋肉が存在します。

特に2つ以上跨ぐ筋肉は全ての関節に気を付けないとストレッチの効果は薄れます。

今回は太ももの前の筋肉をご紹介しました。

股関節と膝関節の位置を確認しストレッチをする事でより効果が生まれてくるはずです。

ありがとうございました!

 

参考文献

  • 渡辺正仁.理学療法士・作業療法士・言語聴覚士のための解剖学.廣川書店,2010,396p
  • 富雅男.整形徒手理学療法.医歯薬出版,2011,362p

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