腕が挙げづらい・首が痛い・首から肩の力が抜けない -原因は肩甲挙筋編-

機構、メカニズム
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何か腕が挙げにくい、、、。

首辺りの力抜けないし。

小走り
小走り

色々考えられます。

簡単なテストがあるのでそれで問題がわかるかもしれませんよ!

  • 腕が挙げづらい
  • 首が痛い
  • 首から肩の力が抜けない

 これらに当てはまる方の原因の筋肉が分かるかもしれません!

 

この記事を書いた人

小走り

大阪生まれ。奈良育ち。
理学療法士。総合病院で約4,000人の外来・入院・在宅訪問の患者さんのリハビリを実施。健康や痛みには靴が欠かせない事に気づく。医療用インソールの取り扱い認定を取得し、現在シューフィッターを取得する為奮闘中。

他にもこんな勉強してきました【修了証等】

 

趣味はランニング、映画鑑賞、投資、嫌いな食べ物はありません!

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首後ろの筋肉が原因かも?

首後ろには多く筋肉が存在します。

その中でも今回は肩甲挙筋に焦点を当てて話を進めていきます。

肩甲挙筋 levator scapulae けんこうきょきん

肩甲挙筋の上1/3は胸鎖乳突筋より深部に位置している。

下1/3は僧帽筋より深部に位置する。

(渡辺 2010: 239)

首の骨に近い所にある筋肉なので、他の筋肉達より深くて触れにくい筋肉です。

肩をすくめる時に働く筋肉ですので、肩に力が入っている人はこの筋肉も頑張り過ぎています。

 

腕を挙げる時の肩回りのルール

腕が重かったり、痛みが出ている人は何らかの原因で肩のルールが破綻している可能性があります。

原因も様々で、

  • 筋肉
  • 関節
  • 神経

など、肩の回りには特に多く存在します。

まず正しく動くルールで「肩甲上腕リズム」と呼ばれていものを確認していきます。

 

肩甲上腕リズム

肩甲上腕リズム Scapulohumeral Rhythm

Inmanによると、肩甲上腕関節の外転あるいは屈曲は肩甲骨の上方回旋と同時に起こり、観察結果は肩甲上腕リズム(scapulohumeral rhythm)と呼ばれた。

健常な肩では肩甲上腕関節の外転と肩甲胸郭関節の上方回旋との間には自然な運動学的リズムあるいはタイミングが存在する。Inmanはこのリズムは外転のほとんどを通じて驚くほど一定していて、その比率は2:1になると報告している。

3°ごとの肩の外転で、2°は肩甲上腕関節の外転、1°は肩甲胸郭関節での上方回旋である。

(Donald A.Neumann(原著),嶋田・平田(監訳) 2010: 124-5)

つまり腕を一番上まで挙げると180°になりますが、

120°(腕)+60°(肩甲骨)=180°(合計)

と書いてあります。

これが何らかの原因で崩れると腕が重くなったり、首や肩に痛みが出てきます。

 

どうやって確認する?

先程の肩のルールは何となくご理解いただけましたか。

腕を挙げる動きは、肩甲骨も一緒に回転していきます。(回旋)

そうすると、肩甲骨に付着する筋肉は場所によって伸びたり、縮んだりします。

今回、焦点を当てた肩甲挙筋は腕を挙げた時に肩甲骨が回転する事により伸ばされます。

このメカニズムをご理解した上で簡単なテストをする事でこの筋肉が硬いかを確認できます。

 

鏡の前で腕を挙げてみよう!

先程の図で緑の肩甲挙筋が硬い(短い)と基本的に以下の問題が起こります。

  1. 肩甲挙筋に引っ張られて肩甲骨が最後まで動けなくなり腕が挙がらない
  2. 肩甲挙筋に引っ張られて首・後頭部が下に引っ張られる
  3. 上記どちらも起こる

1は単純に腕が挙がりにくいか、最後まで挙がらないのでわかりやすいと思います。

2は軽く上を向く動きとして出る時があります。後ろ髪を引っ張られる感じです。

 

他として首が挙げた方に少し移動します。

小さな動きなので良く観察しないと分かりにくいです。

硬い人は首が動くのを我慢して挙げようとしても腕が止まってそれ以上動けないと思います。

 

硬い場合はどうしたらいい?

鏡の前で腕を挙げてみて首が動き、硬い事が分かりました。

その次ですよね、大切なのは。

筋肉の長さが足りていない可能性があるので、そこの筋肉にはストレッチが必要となります。

肩甲挙筋のストレッチを以下でご紹介していますので、是非試してみて下さい!↓

腕が挙げづらい・首が痛い・首から肩の力が抜けない -肩甲挙筋のストレッチ編-

 

まとめ

  • 腕が挙げづらい
  • 首が痛い
  • 首から肩の力が抜けない

この様な症状がある場合、鏡の前で腕を挙げて見る事で原因を特定できるかもしれません。

一つは今回ご紹介した肩甲挙筋が硬く、長さが短くなっている場合です。

その筋肉に問題がなければ首は動かないのですが、硬ければ首は腕を挙げた方に勝手に動きます。

それが確認できると、長さが足りていなくストレッチが必要になってくる事がわかります。

 

以上、鏡があれば数秒で出来るテストですので上記症状がある方は是非確認してみて下さい!

本日もありがとうございました。

 

参考文献

  • 渡辺正仁.理学療法士・作業療法士・言語聴覚士のための解剖学,廣川書店,2010,396p
  • Donald A.Neumann(原著),嶋田智明、平田総一郎(監訳),筋骨格系のキネシオロジー,医歯薬出版株式会社,2010,618p

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